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沈黙を気取れない

Vo太一の日記
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  • 04/17/11:01

歯がゆくも完全な主張

僕は僕だという。
君は君だという。
僕はまだ死にたくない。
君はもっと生きていたい。
僕は空を飛びたい。
君はしっかりと歩きたい。
僕は前を向きたい。
君は後ろを振り向かない。
僕は悲しい気持ちに陥る。
君は沈んだ気持ちを噛み殺す。
そして二人は迷子になる。
お互いに見つめ合ったまま。


あなたは馬鹿だという。
僕はそれを否定しない。
私のことを否定してという。
僕はそれに賛成しない。
君はそれに不満があるように見え、
本当のところ満足している。
と同時に悲しんでいる。


嘘をつく必要はない。
飾りたてる必要もない。
あるがままを受け入れればいい。
涙を流すのを恥じることはない。
誰かを必要とすることに理由はいらない。
けれど僕は理由がなければ何もできない。
そして僕には何もない。
綺麗な言葉には救われない。
君のことを否定しないのは、特に理由がないから。


くだらないものが好きだという。
あなたの歌が好きだという。
道ばたの草と同じくらいという。
その趣向に僕は困り果てる。
そしていつか私と死んでともいう。
その言葉から僕は目をそらす。
じゃあ私と生きてという。
同じことだと僕は思う。
ならば私を殺してという。
何を言うんだと君を疑う。

そしてその瞳を見る。
そこにある孤独を見つける。
そこにある悲しみに驚く。
そこにある怒りに怯える。
そしてまた、目をそらす。


ひどく似通ったはずの僕らは、
なぜこんなにもまたすれ違っていくのか。
歯がゆさと苛立ちの間で、
立ちつくした完全な君は、
不完全な僕を見て無意識につぶやく。


憐れな人。



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