ライブを見ているときに、焦点の定まった音とそうでない音は聞けばすぐにわかります。
焦点の定まっていない音はまるで迷子のようです。不細工な針金細工のようにザワザワと散らばっていき自らの輪郭も保てずに空気中へと霧散してしまうのです。
そういった音はどこにも到達しません。何者にも成りえないのです。人の心も貫かず、ただ単に空気中の振動としてその存在を終えるのです。なんの爪痕も残さずに。
逆に焦点の定まった音は強い。一本の槍と化して音という存在を越えて人の心を貫くのです。
音の焦点ってのを見失わずにいきたいと、今日はそんなことを思いました。
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